僕がtofubeatsのCDを買う理由は、「発売前に全曲フルで試聴できるから」。
tofubeatsさんの1stアルバムが10月2日に発売されます。
tofubeatsさんは、中学時代から音楽を作り始め現在ではアイドルプロデュースやCMなどのクライアントワークも手がける、神戸在住のトラックメイカーです。
露出のたびに曲云々より老け顔ってことのほうが広まってる気がするぞ!
— \(^o^)/ (@tofubeats) 2014, 9月 28
1990年生まれの平成世代ということで注目を浴びているクリエイターのうちの一人です。もちろん、僕も大好きなアーティストの一人です。
今回のアルバムのタイトルは「First Album」。発売は「とーふびーつ」の「とーふ」に合わせて10月2日なんですね。
楽曲には、藤井隆さん、森高千里さん、BONNIE PINKさんなどなど、ゲストアーティストもかなり多くの方が参加しており、大変豪華なアルバムとなっています。
そんなこちらのアルバム、実は発売前にも関わらず全曲試聴することができるんですよ。しかも、公式で。
しつこく告知ですがtofubeats - First Album、10/2(トーフの日)の発売を目前にアルバム全編75分フル試聴できますよ!! https://t.co/p78mOhJVNw
— \(^o^)/ (@tofubeats) 2014, 9月 26
音源はSOUNDCLOUDにアップされているので、こちらで全曲試聴が可能なんです。
かつてこんな太っ腹なアーティストがいたでしょうか?
「聴いて、お金を出したいと思った人が買ってくれればいい」
こちらのページでは、同じく平成世代のクリエイターとして著名なerror403という方と昨年4月に行われた対談記事がアップされています。
tofubeats × error403 対談 ネット世代のクリエイターが向かう先 - CINRA.STORE - 音楽,アート,デザイン,映画,演劇のショップサイト
実はこのなかで、こうして音源を”タダ”で配っている理由について明かされているので、少し引用してご紹介したいと思います。
— これまではずっとネットで配ってきたわけですもんね。
tofubeats:今回のアルバムもiTunesで全曲無料でフル尺聴けるんですよ。それ聴いて、お金出したいと思った人が買ってくれればいい。エラーさんもそうじゃないですか? Twitterで手の内は明かしてて、それで好きな人が本を買うっていう。
error403:そうですね。僕も自分の漫画はわりとインターネットに載せてて、雑誌で連載した漫画をそのままウェブに載っけるってなかなかできないと思うんですけど、そこは『ジオラマ』の森さんと相談してやらせていただきました。
tofubeats:そう、だから今後はそういう権利の相談をいかに頑張るかにかかってるんですよね。
error403:そういう問題と直面したのは、人と一緒に物を作ったからですよね。
tofubeats:そうそうそう。
error403:森さんは理解があったからよかったけど、これが出版社だとまた違うだろうから、難しいところですよね。そういうこともあって、僕はできるだけ一人でやりたいと思ってます。
tofubeats:僕はこういう権利のこととか、企業にもちゃんと言いまくるようにしてるんですよね。「僕にオファーするってことは、わかってますよね?」って言えるように、手の内は全部明かすっていう。いろんな人に読んでもらったり、聴いてもらいたいから作ってるわけで、大金持ちになりたいと思ってるわけじゃないし、なれるとも思ってない。そういうところだけが大事なんです。
「いろんな人に読んでもらったり、聴いてもらいたいから作ってる」
tofubeatsさんがクリエイターである所以がこの中にぎっしり詰まっているような気がします。
たしかに、いくらCDが売れないとはいえこの方法は極端ではあると思います。中には、無料で配信されている音源やYouTubeの配信だけで満足するという方も出てくるでしょう。
ですが、ちょっと精神論っぽくなっちゃうんですが、この「昭和世代にはマネできない平成世代の戦い方」をしてるクリエイターの姿に心を打たれる人も出てくると思うんです。現にこうした戦略を見て、「こいつイケてるな」って思えばそれで十分なんです。こうした、活動のひとつひとつをファンは見ているんですよね。
僕がtofubeatsのアルバムを購入したきっかけも、ウェブ上でのフルバージョンの試聴によるものです。楽曲の内容は当然のことながら、その心意気、スタンスみたいなものにグッと引き込まれたいったんですよね。
で、タダでフルバージョンを聴けるのにお金を出して曲を買うのには、「ちゃんと作り手」に還元したいという気持ちもあります。やっぱり、自分が好きな曲とかテンションがあがる曲を作ってる方にはそれ相応の対価を払う必要があると思っています。それは、タダで聴ける環境が整っていても同じことなんです。
さいごに
もちろん同じ平成世代だから、というのも大きいです。
さらにTwitterなどのウェブ上での活動もめちゃくちゃアクティブだし、どうしても親近感が湧いてしまうんですよね。
以前出した「lost decade」というアルバムも個人的にはかなり好みだったので、今回ももちろん購入しようと思っています。もう、フラゲできるのかな?
あっ、「lost decade」ももちろん全曲試聴可能です。
ちなみに、「First Album」では5曲目に収録されている藤井隆さんとの「ディスコの神様」が一番好きです。
こちらのライブバージョンの高揚感もたまらないっすね。「藤井隆」という人間のエンターテイメント性の高さをまざまざと見せつけられます。