ネットを断った生活をしたい

たしか、ネットに初めて触れたのは中2の頃だった気がする。

家にひとつ、ということで富士通のノートパソコンを買って、ADSL通信でネット接続していた。その頃はまだ今みたいなSNSなんてものはなくて、FLASHとかチャットとか、そんなことしかしてなかった。それでも、クラスの中でPCを持っててネット環境にある友達と夜にチャットをするのが楽しくて、その日の晩御飯とか、おもしろいテレビの話とか、本当になんでもない他愛もない話で盛り上がってた。

僕らくらいの年代の人たちはデジタルネイティブ世代とも呼ばれて、常にそばにネットがある生活を送ってきた。だから、「ネットに触れる前、どんなことをしてましたか?」って聞かれても、スポーツ少年団での出来事とか、友達とゲームをして遊んで過ごしたこととか、もっと幼いころの微かな記憶しかないような気がする。

そんな暮らしをしてきて、最近ふと「ネットがなかったらどういう過ごし方をしているんだろう」と思うことがある。もちろん、おおよその予想はつくけど、多分実際そういう生活を送ってみればすぐに考え方も、実際のサイクルも変わってくるんだろうし、それはやってみなきゃ分からない。

ただ、これから働くところも、身の回りのことも、基本的にはネットは切っても切れない関係にあるので、これは当分実現しそうもない。結局、年を取ってからは否応なくそういう生活を強いられるんだろうけど、それはまたなんか違う話で。もっとこう、能動的に、自らの意思で、1年なら1年なりネットを断った生活をしてみたいなと思う。