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愛されるコンテンツに必要なのは、ユーザーが「自らコミットしてる感」なのかもしれない

読みまして。

この「受け手側との『距離感』」というワードを見たとき、まっさきに思い浮かべたのが「深夜ラジオ」の在り方だった。

さっきのエントリでは、音楽ライブや課金型のコンテンツなど有料コンテンツについての話だったけど、ラジオ番組は一部のネットでの有料放送を除いて、ほとんど無料だ。ラジオの電源を入れれば誰でも聴けるし、今ではネット環境があればradikoで十分いろんな番組を聴ける。

そんな無料コンテンツの筆頭であるラジオだが、とりわけ深夜ラジオに関して言われることとして、「リスナーの熱量がすごい」という点がある。もちろん映画やデレビ、本などいろんなメディアにおいて、それぞれ「熱狂的なファン」がいるものだが、僕自身も当事者として感じることとして、深夜ラジオにはそういう熱烈なファンが多いように思う。

例えば、「ラジオを毎週録音してテープが擦り切れるほど聴いた」とか「毎週、何百通とハガキを送り続けた」とか、周りの友人や知人で、そういうラジオに対する愛情の深さを感じるエピソードを耳にしたことがある人もいるんじゃなかと思う。

それはなぜか。「リスナーの意見に反応してくれる(ハガキやTwitterでの投稿を読んでくれる、など)」とか「テレビでは見せない裏側を話してくれる」など、理由はいくつか考えられる。ただ、そのなかでいちばんしっくり来たのが「番組に対して、自らもコミットしてる感がある(味わえる)」というものだ。例えば、深夜ラジオの代表でもある「オールナイトニッポン」や「JUNK」などは1:00〜3:00という普通の人なら寝ている時間帯に放送されており、これをリアルタイムで聴くにはかなり気合いが必要だ。実家に住んでいる人ならではのあるあるだと思うけど、家族に迷惑にならないようにイヤホンでラジオを聴いた経験がある人もいるかもしれない。(ラジオはイヤホンで聴くと面白さが1.4倍くらいになります)

もし、「リアルタイムではちょっと…」という人は録音機器を使って番組を録音するのだろうが、それもけっこうしんどい。そう、「深夜ラジオ」を聴くのは面倒なのだ。そのハードルの高さゆえ、「ちょっと興味がある」程度では新規のリスナーは寄り付かないのである。あと、そもそも2時間ってめちゃくちゃ長いし。

僕はこの、こちら側も歩み寄っていかないとコンテンツにアクセスできない、というハードルの高さにこそ、「深く愛されるコンテンツ」の秘密があるような気がしている。逆に、めちゃくちゃカンタンにアクセスできて、わかりやすくて、誰の手にも届くコンテンツはそうはならないんじゃないかぁと。

そういう意味で、有料コンテンツは「有料」という時点である程度ハードルがあるので、ユーザー側から歩み寄っているということになるし、ましてやクローズドな場で公開されるコンテンツとなれば、ある程度自分も踏み込んでコミットしていかないといけないので、その分愛着が湧いてくるのかなと思う。

だから、これはラジオリスナーがそれぞれの好きなラジオに対して思っていることだと思うけど、「俺は◯◯のラジオを聴いてるんだぜ」的な、悦に浸る感覚みたいなものをどうにかして味わわせることができるといいんじゃないかと思う。

お笑いラジオの時間 (綜合ムック)

お笑いラジオの時間 (綜合ムック)