鳥井弘文という男。

隠居系男子』というブログを運営する鳥井弘文さんとくいしんさんの対談本、『隠居系男子的。』が発売されたみたいです。鳥井弘文さんはWebメディア『灯台もと暮らし[もとくら]』の運営会社である株式会社Waseiの代表の方です。くいしんさんは、インターネットが大好きな方です。

で、今回この本を献本いただき、読みました。が、ここではいったんその感想はおいておいて、表題について、つまり「鳥井弘文という男」について語ってみたいと思います。

本記事は、鳥井さん・くいしんさんからの僕に対するエントリ『【インタビュー書き起こし】シモツくんという男。』へのカウンターでもあります。

 

礼節を重んじる

鳥井さんはすごく礼節を重んじるタイプの方です。ようは、「めっちゃ礼儀正しい」のです。僕が彼に初めて会ったのはこのときの飲み会。それから2年間弱、定期的にいろいろとお世話になっているのですが、いつ、どんなタイミングで会ったときもだいたい必ず敬語なんです。「ですます」調の。年齢も4つ上だし、それなりに何度も会っているのにいっつも敬語。

捉えようによっては、「ずっと敬語を使い続けることによって、他人から距離を詰められるのを極端に嫌がっている」とか、「そもそも、親兄弟に対しても敬語」とかそういう場合も考えられますが、僕はただただ勝手に鳥井さんがめちゃくちゃ礼儀正しい人なんだと受け取っています。いや、もっと精確に言うなら「礼儀正しい」というより「敬意を持って他人と接することができる」人なんだと思います。だから、いつも誰かと話しているときや他者を話題にするときは敬っている感じが伝わりますし、だからこそ常にエレガントに見える。

誰に対しても態度を真摯に向き合う姿勢など、僕はこの人より礼儀正しい人は見たことがありません。これは、たぶん一度会って話してみたら誰しも感じることだと思います。

(これ、別にお金もらって書いてるわけじゃないですからね。これまで何回もお会いするなかで感じていた、鳥井さんに対するほんとうの印象です。) 

 

時間を必ず守る

鳥井さんは必ず、時間を守ります。これまで、彼が事前の連絡なしに集合時間に遅れてきたのを一度も見たことがありません。ほんとうに。1,2分程度の遅刻すらないんじゃないかな。なので、飲み会に行くと、他の参加者が到着する前にすでに鳥井さんが店の前で待っているというのが、いつもの光景です。

その辺りはいろんな意味で”日本的”だなと思います。というより、日本の列車みたいな感じ。いつも淡々と人を乗せ運び、遅刻することはめったにない。そんな、きっちり時間を守る日本の列車のような印象を受けます。

これはおそらく『隠居系男子』内で書かれた以下のエントリの内容を忠実に守っているからなのでしょう。

時間も場所も曖昧のまま集合していいのは、本当に気心が許せる友人まで。やはりどれだけ通信手段が進化したとしても、時間はしっかりと設定し互いにそれを守るべきです。

高城さんが書いているように「時間は多くの人に与えられた平等な指標」であって、どんなに素晴らしい意見を言っていても、約束の時間を守れない時点でアウト。

自分もそうゆう人を心から信用したいとは思わないですし、そうゆう人と一緒に「次の次に」進みたいとも思いません。

 僕自身、このエントリを読んでから、かなり時間にシビアになりました。ちょっとした打ち合わせや約束事にはほとんど遅れなくなりましたし、良くも悪くも他人を見るときに「時間を守る人かどうか」というフィルターを通して判断するようになりましたね。(これはあまり他人にどうこういう話ではないけど…。)

 

「やりましょう!」が早い

それでいて、「やりましょう!」と何かを企てたり、行動を起こすのが人一倍早いです。マジで、日本で孫正義の次くらいに「やりましょう!」って言うのが早いんじゃないかな。ブロガー4人で、下北沢のB&Bでイベントを開催したときも、たしかその声の発端は鳥井さんだったように記憶しています。

たしかに、ご自身でも「ちょっとめんどくせぇな…」と思っていることはゼロじゃないかもしれませんが、それでも、先頭を切って旗を立てていく姿勢はかっこいい。こんな風に書くのは恥ずかしいですけど、鳥井さんのことをめちゃくちゃかっこいい人間だと思ってるんですよね。多分、こんなことを臆面もなく言わすことができるのも、彼が彼である所以なんだと思います。

 

その他には、「さまぁ~ずから法律まで知識の幅が広い」とか「優しい(※)」とか、あるんですけど、普段特によく感じるのは以上の3つ。ここだけ読むと、とりあえず「なんだかものすごく誠実そうな人」という印象を受けるかもしれませんが、だいたいそれで合ってます。

そんな鳥井さんが、初めて自分のことを語った本、『隠居系男子的。』。どんなところで育ち、どんな世界を見て、そしていま何を考えているのか。ぜひ、手にとって読んでみてください。

 

隠居系男子的。〜灯台もと暮らし運営会社Wasei代表の鳥井弘文が初めて語る自分のこと〜 (天井裏書房)[Kindle版]

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