僕がピザを好きな理由。

僕はよくピザを食べてFacebookやTwitter、ブログにアップしているんですけど、よくされるのが「なんでそんなにピザ食べるの?」という質問。まぁ、気持ちは分からないではありません。僕だって、毎日毎日コーラのハリボーを食べてる人がいたら聞いちゃいますもん、「なんで毎日コーラのハリボー食べてるの?」って。

 

ピザが好きになった原体験

この際なので、「僕がなぜこんなにピザが好きになったか」「なんでこんなに毎週毎週ピザ情報をSNSにアップしているのか」ということについて語ってみたいと思います。

僕には、はっきりとした「ピザが好きになった原体験」があります。

小学生くらいのときから、夕飯は必ず僕と姉、両親を含む家族4人で食べるという決まりがありました。家族団欒の時間です。

僕も今くらいの年齢になると分かるのですが、父はかなりめずらしい、ほとんど残業もせず、夜遅く帰宅することがないような人でした。普通に会社員として働いていましたが、下戸で(鹿児島出身なのに!)、会社や友人らとの飲み会には出ておらずほぼ毎日18時前後に帰宅し、みんなで夕食を食べる。それが、我が家のルールだったのです。

それなりに貧乏だったので、外食なんて月に1度あるかないか、というレベル。基本的にはみんなで母親が作った料理を食べて過ごしていました。

そんな食生活を送る日々に、たまーーーーに訪れるんですよね、「父親が夕飯時に不在」という日が。で、そういう日は母の手料理じゃなく、ちょっと豪華な食事を食べるという暗黙の了解みたいなものがあったんです。

別に、父親が嫌いというわけじゃなかったけど、なぜかそんな日は妙にテンションが上がるんですね。みんなで悪巧みをして、誰かひとりを騙して遊ぶみたいな。ちょっとした背徳感のような気分を味わっていたんだと思います。母親もちょっと煽る。「今日はお父さんいないし、おいしいものでも食べよっか!」。もう、小学2年生のひろしはめちゃくちゃワクワクしているワケです。

そんなとき、僕が決まって選ぶのが、「ピザ・ウィリー(鹿児島のローカル宅配ピザチェーン)」の宅配ピザ。あの、よりどりみどりな宅配ピザのチラシ。いろんな具材が載ったピザを何十種類の中から選ぶことができ、耳の種類もチーズが入ったやつからウィンナーが入ったものまでいろいろ。サイズもS,M,Lとあって、4種類のピザなんてものもある。サイドメニューも、骨なしチキン、フライドポテト、コーンサラダ…。あぁ、最高だ…。

僕は、この「父親が用事で不在の日に、母親と姉と3人で食べるピザ・ウィリーの宅配ピザ」がたまらなく好きだったんです。チャンスはだいたい3ヶ月に1回くらい。そんなときに肝心のチラシがなかったら最悪なので、このときのために毎朝読みもしない朝刊をチェックして、ピザ・ウィリーのチラシを自分の机の中に保管していたりもしました。それくらい、好きだったし、ピザ・ウィリーが食べられる日を楽しみにしていたんです。

 

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こんな原体験があり、その後大学進学時に関東に進出し、就職の際に上京したぼくは、休日のたびに中目黒や吉祥寺などの都内の名店と呼ばれるピッツェリアを巡っては、社会人パワーでカネにものをいわせて注文した、1枚2800円を超える美味しいピザの画像をインスタグラムにシェアし、「#今週のピザ情報」などというハッシュタグをつくり、とうとうブログにまで書き始め、そしてこんな記事を書いているわけです。

だから、人生はおもしろい。