カンタンに中堅大学に入りたいなら高専から編入すればいいよ

もしかしたらいろんな人に怒られるかもしれないけど、高専からの大学編入について書こうと思う。

 

僕は鹿児島工業高等専門学校(高専)という学校を卒業して、いまの大学に編入してきた。

高専は5年制の学校で、卒業したら短大卒の扱いになる。年齢にしたらちょうど20歳。その高専生の進路には、大きく分けて就職と進学の2つの進路が用意されている。

就職の場合は、その多くがエンジニアになる。メーカーなどに務めて、これまで培ってきた技術を遺憾なく発揮できるというわけだ。

進学の場合は、おおまかに、その高専の「専攻科」というさらに上級の機関か、もしくは大学の3年生として編入する方法の2つがある。もちろん、高専を出た後に専門学校に行くとか、大学に1年生から入るケースもあるだろうけど、それは稀なので今回は考えない。

で、僕はまさにこの後者の選択をして、いわゆる「中堅大学」と言われるレベルの大学に編入したわけだけど、正直今になって思うとこんなに楽で、コスパのいい選択はなかったと思う。そう思う理由を書いていく。

 

入試がめちゃくちゃ楽なケースがある

高専からの大学編入には、試験を受ける必要がある。けれど、その試験にも種類があって、「難関大」レベルの大学以外では「一般試験」と「推薦試験」の2つを設けている大学も少なくない。

自分の場合は、「推薦試験」を受けて入学したんだけど、ぶっちゃけこれがめちゃくちゃ楽だった。やることは、面接のみ。その面接も、志望動機とか、現在やっている研究の説明などの質問と、専門知識に関するちょっとした口頭試問が10問程度あるだけ。

もちろん、丸腰では勝てない。

と言っても、本当に基礎的な、専門分野に関する原理とか、「◯◯の定理の意味は?」みたいなことを聞かれるだけで、普通に筆記試験を受けるよりはるかに楽だ。

で、ここで気になるのが推薦試験を受けるためのハードルだ。「推薦試験」と言うからには教授に推薦してもらわなくてはならない。けれど、そのハードルはたいてい「4年次の定期試験で、クラス内の10%以内の成績であること」とかだったりする。正直、これはかなりおいしい。1~3年でどれだけ遊んでいても、4年生の時、しかも定期試験の時期だけ気合を入れて勉強すればいいだけだ。しかも、10%の場合、40人クラスだと考えると4位以内に入ればいいことになる。ここからも、推薦試験のハードルがそんなに高くないことが分かるはずだ。

 

学費が安い

 大学へは3年から編入するので、学部で卒業する場合、入学金と学部卒業までの2年間だけの授業料を払えばいいことになる。

高専時代の授業料も、普通高校よりは少し高いくらいのもので(半期12万円くらい)、普通高校+大学4年の人に比べるとだいぶ少ない学費で大卒まで漕ぎ続けることができる。

 

それでいて専門知識は身に付く

高専の最大の強みは、専門知識を学ぶ機会の多さだ。1年生の頃から専門科目をみっちり学ぶので、卒業時には、そのへんの大学2年生のそれとは比べ物にならないほどだ。

加えて、実験や実習を行う時間も多く、卒論もひと通り経験することになるので、ほとんどの場合、その後大学に編入してもたいていのことは余裕でこなせるようになるはず。

 

とまぁ、こんな感じだ。

学費をあまり払いたくない、大学入試の勉強もあまりしたくない(センター試験みたなやつとか)、「手っ取り早く中堅大学に行きたい」人にとっては、高専→大学編入というコースは最強にコスパがいいのでめちゃくちゃおすすめしておく。

ただ、この世には「何かを得るためには何かを失う」という法則があるらしくて、高専という学校は青春らしい青春を送れないという計り知れないデメリットがあるということだけ伝えておきたい。

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