それでも、「世界は数字で出来ている」がすごい理由。
「世界は数字で出来ている」というラジオの書き起こしサイトがある。
このサイトは、深夜ラジオの書き起こしサイトのなかで現在ぶっちぎりで知名度が高く、演者にも「愛の無い書き起こしサイト」、「セカスウ」なんて呼ばれて直々に放送内でいじられるほどだ。
実のところ、「ラジおこし」が生まれた背景もこのサイトの存在によるところが大きい。というか、「世界は数字で出来ている」が存在してなかったらはラジおこしなんてものは存在してなかったといっても過言ではない。
だから、意識してないと言えば嘘になる。むしろ、ラジおこしを始める前、始めた頃、これまでの期間に渡ってずっと意識してきた。その日の放送からどの部分を書き起こすのか、どれくらいのスピードで書き起こすのか、1日で何本更新するのか…、ラジおこし初期は毎日欠かさず「世界は数字で出来ている」をウォッチしていた。ときには、更新のスピードで対抗するべく生活リズムを変えたこともあった。夜の8時に寝て、朝4時に起き、そのまま、1~3時の間に放送されていた放送を聞きながら、「ここはおもしろい」なんて思ったことをメモしては書き起こす、みたいなことを繰り返していた。
そんな「世界は数字で出来ている」にはひとつ面白い特徴があって、とにかく深夜ラジオファン嫌われまくっている。理由はいろいろあるが、とにかくもう本当にめちゃくちゃに嫌われている。
でも、ラジおこしを運営している僕としては「いやいや、悪い面ばかり見て叩きすぎでしょ」と思うのである。なので、今回は「世界は数字で出来ている」がどれだけすごいのかについて考えてみようと思う。
書き起こすスピードと量が尋常じゃない
「世界は数字で出来ている」は、1日に記事を更新する量がハンパなく多い。多い日には10記事くらい余裕で更新している。特に、今年の5月以降における更新数はめきめき増えている。
これは、経験してみれば分かるがこんなこと普通はできない。
まさしく、「「世界は数字で出来ている」半端ないって アイツ 半端ないって 毎日その日の放送をえげつないスピードでめっちゃ更新するもん そんなん出来ひんやん 普通 」なのである。大迫もびっくりのスピードと量だ。
個人的に、あそこはクラウドソーシングかなにかで書き起こしをしているのではないか?と推測している。だとしても、毎日あれだけシステマティックに記事を更新できる体制を作り上げているのはすごい。もし、1人でやっているならなおさらすごい。人間がやっているものとは思えない。ていうか、多分人間じゃない何かの仕業だ。
一時期、「世界は数字で出来ている」に対抗しようとした時期もあった。が、同じやり方で勝負しても全く勝ち目はなかった。「世界は数字で出来ている」は僕に、「勝てる土俵で戦う」ことの重要性を教えてくれた。
ニーズをいち早く見つけて、地道に手を動かしている
「世界は数字で出来ている」は、毎月相当アクセス数を稼いでいる。
このサイトが嫌いな人は、このアクセスにより発生するGoogle AdSenseや アフィリエイトにる収益を得ていることが一番気に食わないのであろう。
ところが、だ。
よく考えてみてほしい。なぜ人がそのサイトを訪れるのか?それは、そこに「ニーズ」があるからだ。「見たい」という人がいるから、こうしたウェブサイトは成り立っている。
「世界は数字で出来ている」は時に、煽情的なタイトルで炎上を起こしアクセスを集めるときもあるが、それ以上に固定の読者も多い。
実際、RSSのリーダー数を見ていると3000人近くもいる。この数は純粋にすごい。
この数から分かる通り、「世界は数字で出来ている」は2007年当時から「ラジオ書き起こし」のニーズをいち早く汲み取り、毎日ひたすら愚直に書き起こしを続けてきたのである。
たしかに、炎上ネタを注ぎ込んでアクセスを稼ぐやり方に疑問を抱かないわけではないが、この事実はもっとちゃんと認められていいのではないかと思う。
ラジオの書き起こし問題、『世界は数字で…』を中心に批判を浴びているけれど、知らない番組・聞き逃した番組の情報が得られるという意味ではかなり便利だっていう側面も認めてあげてほしい気もします。今更ながら。
— 菅家志乃歩@視聴覚室 (@Sugaya03) 2014, 5月 18
こんな意見もちゃんとあるしね。
だから根本的なことを考えると、いまのような叩かれまくってる現状にあまり納得がいかない。そもそも叩いてる人たちは何がそんなにイヤなんだろう?と思うし、直接的な被害を被ったわけではないはずなのに、何が彼らの正義感をそこまで駆り立てるのだろう?と、むしろ興味が湧いてくる。
多分、叩きたい人の理由としては「芸人のラジオの炎上のネタでアクセスを集めてカネを稼いでるのが気に食わない」というものが最も大きいだろう。だが、そもそもGoogle AdSenseやアフィリエイトで得られる収益なんて副次的なものに過ぎない。正直、ただネットでカネを稼ぎたいだけなら、面倒な書き起こしなんてするはずがない。実際にやってるから分かるけど、あまりに割に合わない。
結論としては、
「便利だし、見たい人がいて成り立っているわけだから、思考停止してごちゃごちゃデメリットばかりつついてる外野は黙っとけ。まぁ、記事のタイトルの付け方はひどいけどね。あと、デザインもかなりひどい。そもそも「世界は数字で出来ている」ってなんやねん。」
である。現場からは以上でした。
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